EPA(青魚:さば、あじ、ぶり、すずき)をとろう

EPAには、筋肉の分解を防ぐ作用があるといわれています

魚の油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)は一般的に「コレステロールや中性脂肪値を下げる」イメージがありますが、抗炎症作用やがん細胞から分泌される骨格筋を分解する因子(たんぱく質分解誘導因子:PIF)の働きを抑えて、「筋肉の分解を防ぐ作用」があるといわれています1)

食事・栄養療法の効果は個人差が大きいため断言はできないのですが、進行性の膵がんの患者さん4)や化学療法中の肺がん患者さん5)にEPAのサプリメントを服用してもらったところ、体重と筋肉量が増えたことも報告されています。

EPAは、比較的安価な青魚に多く含まれます

EPAのサプリメントはドラッグストアなどで手軽に買えるほか、日本ではEPAが豊富なさばやあじ、ぶり、すずきなどの「青魚」が手に入りやすく、すぐに使える水煮缶やレトルトパックも出回っています。和食のおかずとしてだけでなく、サラダやパスタの具としても美味しく食べられるので、毎日の食事の中に取り入れやすいと思います。

EPAとともにDHA(ドコサヘキサエン酸)、α-リノレン酸も、オメガ3脂肪酸と呼ばれ、EPAと同様に抗炎症作用が報告されています1)

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文献:
  • 1) 日本緩和医療学会, 緩和医療ガイドライン委員会 編. がんの補完代替療法クリニカル・エビデンス(2016年版): 金原出版, Ⅳ章1.栄養療法. 経腸栄養剤: p127-128(2022年6月17日閲覧、https://www.jspm.ne.jp/guidelines/cam/2016/pdf/04_01.pdf)
  • 2) 日本緩和医療学会, 緩和医療ガイドライン委員会 編. 終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン2013年版, 金原出版: p47, 50 (2022年6月17日閲覧、https://www.jspm.ne.jp/guidelines/glhyd/2013/pdf/glhyd2013.pdf)
  • 3) Pappalardo G et al. Nutrition. 2015; 31(4): 549-555.
  • 4) Fearon KC et al. Gut. 2003; 52(10): 1479-1486.
  • 5) Murphy RA et al. Cancer. 2011; 117(8): 1775-1782.
監修:
  • 愛媛大学医学部附属病院 栄養部
    部長 利光 久美子 先生

青魚を使った簡単レシピ

■さばの塩焼き 123kcal

さばの塩焼き

[作り方]

  • さばをグリルで焼き、器に盛り、かいわれ大根を添える。
[材料1人分と下準備]
生さば
(塩少々をふり30分おく)
60g
かいわれ大根 適量

■ぶり大根 208kcal 塩分1.2g

ぶり大根

[作り方]

  • フライパンにぶり、大根、しょうが、Aを入れ、落し蓋をして15~20分ほど煮る。
  • いんげんを加えて、ひと煮たちさせる。
[材料1人分と下準備]
ぶり
(熱湯をかけて霜降りにする)
60g
大根
(1cm厚さの半月切り)
100g
しょうが
(細切り)
10g
さやいんげん
(スジを取って3cm長さに切る)
1本
A
(混ぜ合わせておく)
だし汁 1/2カップ
濃口しょうゆ 大さじ2/5
小さじ2/3
みりん 小さじ4/5
砂糖 小さじ1