「食べられない」と、どうなりますか?
筋肉が減ることで、生活の質(QOL)が低下します
体重の減少は、がん治療に影響することがあります
がん悪液質によって体重が減少すると、抗がん剤の副作用が出やすくなったり、抗がん剤の減量が必要になったり、がんに対する治療の継続ができなくなるなど、がんの治療に対して様々な影響を及ぼします。
がんの診断後に注意をしておく必要がある体重減少の目安は、過去半年間のうちに「体重の5%減少」1)で、例えば体重が60kgの方が、半年間で3kg以上体重が減った場合は医師に伝えることが大切です。ただ、食欲不振が続いているときは、目安より少ない体重減少であっても注意が必要です。変化を見逃さないように、体重を毎日記録するとよいでしょう。
- 体重減少の目安1)
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体重の5%減(過去半年間)
(例)体重60kgの方→マイナス3kg
【コラム】がん患者はみんな、体重が減るの?
がんと診断された時点で、患者さんのおよそ半数に体重減少が認められていますが、さらに治療が進むと8割以上の患者さんが体重減少を経験する2)といわれています。最近は体重が減って体力が低下することを防ぐために、医療者も患者さんの食欲や体重の変化に気を配るようになりました。
- 参考:
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- がん悪液質:機序と治療の進歩, 2018年:日本語版監訳 日本がんサポーティブケア学会 Cachexia部会, 内藤立暁
- がん悪液質ハンドブック—「がん悪液質:機序と治療の進歩」を臨床に役立てるために, 2019年:監修 日本がんサポーティブケア学会, 内藤立暁 他
- 文献:
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- 1)Fearon K, et al. Lancet Oncol 2011;12(5):489-495.
- 2)Fearon KCH. Eur Cancer 2008;44(8):1124-1132.
(2024年6月作成)