上皮系皮膚がん トップ 1 上皮系皮膚がんについて 上皮系皮膚がんとはどのような病気ですか? どのような種類がありますか? 2 上皮系皮膚がんの検査と診断 診断にはどのような検査が必要ですか? 3 上皮系皮膚がんの病期 病期(ステージ)について教えてください 4 上皮系皮膚がんの治療 治療にはどのようなものがありますか? どのような手術が行われますか? 放射線療法とは、どのような治療法ですか? 薬物療法とは、どのような治療法ですか? 薬物療法による副作用にはどのようなものがありますか? 緩和療法とは、どのような治療ですか? 5 治療後の経過観察について 治療が終了したあとの検査について教えてください 6 セルフチェック 上皮系皮膚がんのセルフチェックについて教えてください 7 確認ポイント 上皮系皮膚がんの治療を受ける前に知っておきたいことについて教えてください 1上皮系皮膚がんについて どのような種類がありますか? 上皮系皮膚がん 基礎知識 有棘細胞ゆうきょくさいぼうがん、基底細胞きていさいぼうがん、乳房外にゅうぼうがいパジェット病、皮膚付属器がんなどの種類があります。 有棘細胞がん1) 表皮の角化細胞ががん化する高齢者に多い皮膚がんで、紫外線との関連が強く、大半が顔や手などの露出部に発生します。最初は赤いイボ状のしこりとして始まり、増大するとコブ状に盛り上がるか、最初からくずれて潰瘍を作る場合もあります。 基底細胞がん1) 皮膚がんの中で最も多くみられるがんで、約8割が顔面に生じ、特にまぶた、鼻、口のまわりといった顔面の中央に好発します。最初は黒いイボとして始まり、数年にわたってゆっくり増大するとともに表面がくずれて潰瘍となります。 乳房外パジェット病1) 汗腺のひとつであるアポクリン腺ががん化したものと考えられています。高齢者の陰部に好発する皮膚がんで、最初は陰部の赤みとして生じ、ゆっくり拡大するとともに表面がじくじくしてきます。インキンタムシと間違えられやすいのが特徴です。 皮膚付属器がん(汗腺がん、脂腺がんなど)2) 汗腺、脂腺、毛包などの皮膚付属器に発生する、上皮系皮膚がんのなかでもまれながんです。見た目での特徴が乏しいため、多くは生検で診断が確定します。 汗腺がん 脂腺がん 写真:竹之内 辰也 先生 ご提供 日本における皮膚がんの内訳 全国がん登録 2016年~2017年に 皮膚がんと診断された67,867例 *表皮内がんも含む Ogata D, et al. Cancer Sci. 114(7):2986-2992, 2023. より作成 1)日本皮膚科学会 新潟地方会、日本臨床皮膚科医会 新潟県支部 編 「皮膚がん啓発リーフレット」https://www.niigata-cc.jp/disease/documents/hifuKeihatsuReaflet202307.pdf 2)日本皮膚悪性腫瘍学会 編「皮膚悪性腫瘍取扱い規約 第2版」p.83-84, 金原出版,2010. 監修: 新潟県立がんセンター新潟病院 副院長 竹之内 辰也 先生 (2024年2月作成) 上皮系皮膚がんとはどのような病気ですか? 診断にはどのような検査が必要ですか? 上皮系皮膚がん トップに戻る