4上皮系皮膚がんの治療

薬物療法による副作用にはどのようなものがありますか?

副作用の種類や程度は、薬剤の種類や量によって異なります。治療中や治療後にいつもと違う症状を感じたら、医師や薬剤師、看護師にすぐ相談しましょう。

化学療法(細胞障害性抗がん剤)

上皮系皮膚がん(主に有棘細胞がん)の治療で使用される抗がん剤の主な副作用

  • 悪心(吐き気)・嘔吐、骨髄抑制(貧血、白血球減少など)、食欲不振、脱毛、全身倦怠感、下痢、口内炎、発熱などです。

状況に応じて、抗がん剤の休薬や減量、症状を軽減させる薬を使うなど、体調管理の対策を講じながら治療を進めます。

がん免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬)

免疫力が増強することで、他の薬剤では見られない免疫反応を介した症状が現れることがあります。

  • 間質性肺疾患のほか、皮膚障害、肝・胆・膵障害、胃腸障害(下痢、大腸炎)、神経障害、筋障害、内分泌障害(甲状腺、下垂体、1型糖尿病)、心筋炎を含む心血管障害などが起こることがあります。

薬剤ごとに発現する副作用は異なりますので、服用する薬剤の副作用の詳細については、医師や薬剤師、看護師に確認しましょう。

各薬剤の電子添文
日本臨床腫瘍学会編「新臨床腫瘍学 改訂第6版」p685-687, 南江堂, 2021.
監修:
新潟県立がんセンター新潟病院 副院長
竹之内 辰也 先生

(2024年2月作成)