1.WM/LPLってなんだろう?

原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞リンパ腫(WM/LPL)は悪性リンパ腫の一種です。

悪性リンパ腫1,2)

悪性リンパ腫とは、「白血球の一種であるリンパ球ががん化しておこる病気」です。
主にリンパ節、脾臓、扁桃腺などのリンパ組織に発生しますが、脳や肺、胃、腸、肝臓などあらゆる臓器にも発生する可能性があります。発生した場所によって、症状が異なります。

悪性リンパ腫の種類1,2)

悪性リンパ腫は、ホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2つに大きく分けられます。
非ホジキンリンパ腫は、がんになった細胞の種類などによって、さらに細かく分けることができ、原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞リンパ腫(WM/LPL)は非ホジキンリンパ腫に分類されます。

悪性リンパ腫の種類図

非ホジキンリンパ腫1,2)

非ホジキンリンパ腫は、病気の進行の速さを基準とした「悪性度」によっても分類されます。
原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞リンパ腫(WM/LPL)は、「低悪性度リンパ腫」に分類されます。

分類 説明
低悪性度リンパ腫
  • 年単位で緩やかに進行
  • 腫瘍量が少ない場合は、経過観察も可能
中悪性度リンパ腫
  • 週~月単位で進行
  • 診断された時点で、腫瘍に対する治療が必要
高悪性度リンパ腫
  • 日~週単位で急速に進行
  • 病状によっては、疑いの時点で緊急入院する場合がある
  • 治療は、入院を必要とする強力な化学療法が実施される
  1. 1)国立がん情報センター がん情報サービス 悪性リンパ腫
    https://ganjoho.jp/public/cancer/ML/index.html(2022年6月閲覧)
  2. 2)日本血液学会 編: 造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版補訂版, 2020, 金原出版.

※本コンテンツは、ベレキシブル添付文書に合わせて疾患名を記載しています。

WM/LPL:
原発性マクログロブリン血症(Waldenström's macroglobulinemia)
/リンパ形質細胞リンパ腫(lymphoplasmacytic lymphoma)
監修:
国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院
血液腫瘍科 科長
伊豆津 宏二 先生

(2023年3月作成)