高齢の男性に多く、ウイルス感染、生活習慣と関わりが深いがんです。
肝細胞がんは、男性の罹患率が女性の約2倍とされています。男性では40歳代、女性では50歳代から増え始め、男女ともに80歳以上が最も多いと言われています。
肝細胞がんの主な原因は、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎や肝硬変でしたが、近年は感染予防対策の徹底や抗ウイルス療法の進歩により、その割合は減少しています。
一方で、近年ウイルス感染を伴わない「アルコール関連肝疾患」や「代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)」に関連する肝細胞がんが増えてきています。これは飲酒や肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病が原因と言われています。
肝細胞がんの主な原因

国立がん研究センター がん情報サービス 「肝臓がん(肝細胞がん)」「がん種別統計情報 肝臓」
日本肝臓学会 編「肝がん白書 令和4年度」p8, 11, 日本肝臓学会, 2022.
日本肝臓学会 編「肝癌診療マニュアル 第4版」p9, 11-13, 医学書院, 2020.
一般社団法人日本肝臓学会ホームページ 20240822_oshirase98-2.pdf
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監修:
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日本赤十字社 武蔵野赤十字病院 院長
黒崎 雅之 先生