6穿刺局所療法

穿刺局所療法とは、どのような治療ですか?

がんとその周囲の肝臓組織に対して行われる治療法で、手術より体への負担が少ないことが特徴です。

Child-Pugh分類のAまたはBで、がんの大きさが3cm以下、かつ個数が3個以下の場合に行われます。
肝細胞がんの穿刺局所療法として推奨されているのは「ラジオ波焼灼療法(RFA)」と「マイクロ波焼灼療法」です。

ラジオ波焼灼療法(RFA)・マイクロ波焼灼療法

腹部の皮膚の上から電極針を刺し、先端部分に高熱を発生させることで、局所的にがんを焼灼して(焼いて)死滅させる治療法です。
ラジオ波焼灼療法は、がんの中心部に針を刺し通電して焼灼するのに対し、マイクロ波焼灼療法はがんの周囲に針を刺し、マイクロ波の熱で囲むように焼灼します。
治療の前には腹部に局所麻酔を行います。また、がんを焼くときに生じる痛みを和らげるために鎮痛剤を使用したり、点滴で麻酔をしたりします。焼灼の時間は通常10~30分程度です。

ラジオ波焼灼療法
国立がん研究センター がん情報サービス「肝臓がん(肝細胞がん)」
永井英成 監「ウルトラ図解 肝炎・肝硬変・肝がん」p132-133, 法研, 2022.
監修:
日本赤十字社 武蔵野赤十字病院 院長
黒崎 雅之 先生

(2025年6月作成)