4肝細胞がんの治療について

治療方針は、どのように決められますか?

肝予備能(肝機能がどのくらい保たれているか)や病期などに基づいて検討します。

肝予備能の確認にはChild-Pughチャイルド・ピュー分類を用います。AからCになるにつれて、肝臓の機能が低下していることを示しています。

Child-Pugh分類

各項目のポイントを加算し、その合計点により分類します。

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項目
ポイント
1点 2点 3点
脳症※1 ない 軽度 ときどき昏睡
腹水 ない 少量 中等量
血清ビリルビン値※2(mg/dL) 2.0未満 2.0〜3.0 3.0超
血清アルブミン値※2(g/dL) 3.5超 2.8〜3.5 2.8未満
プロトロンビン活性値※2(%) 70超 40〜70 40未満
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Child-Pugh分類 A 5〜6点
B 7〜9点
C 10〜15点
※1 肝機能障害によって起こるもので、主な症状に、時間や場所が分からなくなる、眠りがちになる、意識が混濁するなどの意識障害がある。
※2 血液検査で調べることができる肝機能を示す指標。
日本肝癌研究会 編「臨床・病理 原発性肝癌取扱い規約 第6版補訂版」p15, 金原出版, 2019.
国立がん研究センター がん情報サービス「肝臓がん(肝細胞がん)」
監修:
日本赤十字社 武蔵野赤十字病院 院長
黒崎 雅之 先生

(2025年6月作成)