1ホジキンリンパ腫について

治療ガイド:免疫の関所として働くリンパ節

ヒトの体の免疫システムを構成するリンパ組織は、全身に張り巡らされているリンパ管とリンパ節、血液やリンパ液を流れるリンパ球、胸腺や脾臓ひぞう扁桃へんとう、などによって構成されています。

リンパ節の構造の図
  • リンパ節は、リンパ管をつなぐ通常は2~3ミリ程度の豆のような形をした小さな器官で、全身に300~600個配置されています。
  • リンパ節は、リンパ液に入り込んだ細菌やウイルス、がん細胞などの異物をせき止めて排除し、外敵から体を守る働きがあります。
  • 細菌やウイルスに対する反応でも10~20ミリ程度に腫れて大きくなることがあります。
リンパ球とホジキンリンパ腫
リンパ球とは、白血球の一種で、免疫の主役となる血液細胞です。
リンパ球は、働きの違いによってB細胞、T細胞、NK細胞に分けられます。
ホジキンリンパ腫は、B細胞の遺伝子に何らかの原因でキズがつき、〝がん化〟することによって生じます。
健康ライブラリーイラスト版 血液のがん 悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫, p14-15, 講談社, 2015
病気がみえる vol.5 血液 第1版, p51, メディックメディア, 2012
監修:
国立がん研究センター中央病院
血液腫瘍科 科長
伊豆津 宏二 先生

(2023年5月作成)