4ホジキンリンパ腫の検査と診断
診断には、どんな検査が必要になりますか?
診断に欠かせないのが「リンパ節生検 」です。
画像検査では、リンパ腫の広がりを確認して病期を判定します。
最初に問診や触診を行って、リンパ節の腫れがどこにあるか、腫れに気づいたのがいつ頃かなどを確認したあと、血液検査や尿検査で、患者さんの全身状態を詳しく調べます。
次に、しこりのあるリンパ節を手術で採取する「リンパ節生検」を行います。ここで得た組織を使って「病理検査」を行い、リンパ腫の診断や病型、細胞表面にあるタンパク質(抗体)の種類などを確認し、診断と今後の治療方針に役立てます。さらに画像検査や骨髄検査を行って、リンパ腫の大きさや広がり具合を調べ、病期を判定します。
CTやPET検査などは、治療効果を確認する際にも行われます。
リンパ節生検と病理検査

画像検査
主に使われるのはPETやCT検査です。
必要に応じて、超音波検査や内視鏡検査が追加されることもあります。

主な検査 | 特徴 |
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がん細胞が、ブドウ糖を多く取り込む性質を利用した検査法です。放射性同位元素でラベルされたFDGというブドウ糖に性質が似た薬剤を注射し、その取り込みの分布を撮影して、病変の広がりを調べます。 | |
CT検査・MRI検査 | CT検査ではX線を、MRI検査では磁気を利用して体の断面を描き出し、病変の分布や大きさを調べます。 |
超音波検査 (必要に応じて) |
超音波の反響を利用して、腫瘍の位置や大きさ、分布などを調べます。 |
消化管内視鏡検査 (必要に応じて) |
内視鏡で胃や腸の内部を直接観察しながら、病変の有無の確認や組織の採取を行います。 |
骨髄検査
骨髄の中に、リンパ腫細胞が広がっているかを調べる検査です(マルクと呼ばれることもあります)。
局所麻酔を行って腰の骨(腸骨)に細い針を刺し、中にある骨髄液を採取したり、組織を採取(生検)して確認します。

- 監修:
- 国立がん研究センター中央病院
血液腫瘍科 科長
伊豆津 宏二 先生