あなたと一緒に、がんと向き合う
診断・告知

確定診断(生検)に至るまでの不安
~皆さまへ~

「生検が怖くて、受けたくなかった」

会社や自治体のがん検診の結果に「要精密検査」の文字があったときは、どなたでもドキッとすると思います。それまで病気らしい病気をしたことがなかった人であれば、すべてが初体験ですからなおさら不安になるでしょう。

精密検査ではより詳しい画像検査のほか、組織や細胞の一部を取って詳しく調べる「生検(病理検査)」が行われます。一般には注射針や内視鏡を使用してごく少量の組織を採取し、顕微鏡で組織の状態を観察しますが、がんが疑われる病変の場所や状況によっては、局所麻酔下で少し多めに組織を切り取ったり、入院をして簡単な手術で組織を採取したりすることもあります。

不調を感じていないのにもかかわらず、身体を傷つけることに抵抗がある、あるいは検査のために入院、手術を行うことに対して不安を覚えるといった方もいるでしょう。また、検査を受ける前から「がんだったらどうしよう」と考えてしまい、怖くて検査を避けてしまう方もいらっしゃるかもしれません。

人間は具体的にイメージできないものに対して強く不安を感じる傾向にあるので、検査の内容や方法について具体的に知ることも気持ちを切り替えるのに役立つと思います。できれば、自分から医師や看護師に質問をしていきましょう。がんという言葉に振り回されずに「自分から行動」することは、気持ちを落ち着かせるきっかけになることがあります。

医師の問診

「生検の結果を待っている間、悪い情報ばかりが目についた」

勇気を出して精密検査を受けた後、結果を待っている数日〜数週間はどうしても悪い方に考えが向きがちです。がんに関する情報を集めていると、悪いことばかりが目につき「もしがんだったら、治療はどうすればいいんだろう」「今の仕事を誰に引き継いでもらったらよいのかな」など、あれこれ考え込んでしまいます。結果を待つ間は、よく眠れなかったという方も少なくありません。

厳しいかもしれませんが、そわそわして何も手につかないような気持ちは、検査結果がわかるまで続くことでしょう。できるだけ普段通りの生活を心がけながら気分転換を図ったり、ほかのことへ意識を向けたりするようにしてください。先のことは「そのとき」に考えればよいのです。もしも、がんと診断された場合は、その時点から「何が“自分にとって”一番よいのか(治療や仕事の引き継ぎなど)」を担当医や相談できる人たちと一緒に考えていきましょう。

監修:
埼玉医科大学国際医療センター 包括的がんセンター 精神腫瘍科
教授 大西 秀樹 先生