胃がん トップ 1 胃がんについて 胃がんとはどんな病気ですか? 治療ガイド 胃の働きと構造について教えてください 胃がんはどんな人に多いですか? 胃がんにはどんな種類がありますか? 2 胃がんの病期 病期(ステージ)とはなんですか? どのように決められますか? 3 胃がんの検査と診断 診断にはどんな検査が必要ですか? 4 胃がんの治療方針 治療方針は、何をもとに決められますか? 治療法には、どのようなものがありますか? 5 胃がんの内視鏡治療 胃がんの内視鏡治療について教えてください 6 胃がんの手術 胃がんの手術について教えてください 手術の様式と再建術について教えてください 7 手術の後遺症とケア 手術のあとは、どのようなことに気をつけたらよいですか? 8 再発した場合について 再発した場合は、どうしたらよいですか? 9 治療後の経過観察について 治療が終了したあとの検査について教えてください アドバンス・ケア・プランニングについて教えてください 10 薬物療法について 薬物療法とは、どのような治療法ですか? HER2、CPS、MSI検査とは何のための検査ですか? 11 薬物療法の副作用とケア 薬物療法で使われる薬の副作用には、どのようなものがありますか? 12 確認ポイント 胃がんの治療を受ける前に知っておきたいことについて教えてください 13 もっと知りたい患者さんへ 栄養・食事・運動について知っておきたいこと~手術後・抗がん剤治療中のポイント~ 2胃がんの病期 病期(ステージ)とはなんですか?どのように決められますか? 胃がん 検査・診断 病期とは、病気の進行の程度を数値で示したもので、治療方針を立てるうえで重要な判断材料となります。 がんの病期は、がんの広がり(T)、リンパ節への転移の状態(N)、他の臓器への転移(M)の3項目をもとに、大きくⅠ~Ⅳ期に分類されます(TNM分類)。Tは、胃がんの外側方向への浸潤しんじゅん(深達度しんたつど)、Nは、胃周囲のリンパ節への転移の程度によって判定されます。 Mは、他の臓器や胃周囲のリンパ節以外のリンパ節への転移の有無で判定されます。治療を始める前に判定されるこの病期を「臨床病期」といい、がんの進行度や治療の方針を決めるうえで、重要な検討材料になります※。 早期胃がんと進行胃がん 臨床病期とは別に、胃がんはその深達度から「早期胃がん」と「進行胃がん」に分けられます。「早期胃がん」とは、がんが粘膜下層までの浸潤に留まるもので、「進行胃がん」とは固有筋層よりも深く浸潤しているものをいいます。これらはがんの進み具合を具体的に示すものではありませんが、「早期胃がん」では転移していることが少なく、「進行胃がん」ではより深くまで浸潤するほど、リンパ節や他の臓器への転移が多くなることが知られています。 ※病期には、臨床病期のほかに、手術で切除した腫瘍などの組織を病理診断して判定する「病理学的分類」による病期もあります。手術後の方針は、手術後に確定した病理学的病期をもとに決められます。 もっと知ってほしい胃がんのこと, p6, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2016日本胃癌学会編:胃癌取扱い規約第15版, p17, 26, 金原出版, 2017日本胃癌学会編:患者さんのための胃がん治療ガイドライン2023年版, p7-8,10, 金原出版, 2023 胃がんの臨床病期(ステージ)分類 TNM分類第8版より作成 N0 N1 N2 N3 リンパ節転移がない 1-2個 3-6個 7個以上 T1a がんが粘膜固有層または粘膜筋板まで達している Ⅰ ⅡA ⅡA ⅡA T1b 粘膜下層まで達している T2 がんが固有筋層まで達している Ⅰ ⅡA ⅡA ⅡA T3 がんが漿膜下層まで達している ⅡB Ⅲ Ⅲ Ⅲ T4a がんが漿膜を越えて胃の表面に出ている ⅡB Ⅲ Ⅲ Ⅲ T4b がんが隣接する組織や臓器に達している ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA M1 肝、肺、腹膜など遠くに転移している ⅣB ⅣB ⅣB ⅣB 胃がんの深達度(T分類) 病気がみえる vol.1 消化器 第5版, p119, メディックメディア, 2016 TNM Classification of MALIGNANT TUMOURS Eighth Edition, WILEY Blackwell, p65, 2017 日本胃癌学会編:患者さんのための胃がん治療ガイドライン2023年版, p10-14, 金原出版, 2023 監修: 静岡県立静岡がんセンター 副院長寺島 雅典 先生 (2023年8月作成) 胃がんにはどんな種類がありますか? 診断にはどんな検査が必要ですか? 胃がん トップに戻る