7腎盂・尿管がんの検査と診断

腎盂・尿管がんの診断には、どんな検査が必要ですか?

主に下記のような検査が行われます。これらの検査を組み合わせたうえで総合的に判断されます。

腎盂・尿管がんの診断で行われる検査

腎盂・尿管がんの診断で行われる検査※

※検査の種類は医療施設によって異なります。

腎盂・尿管がんの主な検査の種類と内容

検査の種類 内容
尿細胞診 尿の中にがん細胞が出ていないかを確認する検査です。逆行性腎盂尿管造影検査の際に採取した尿が使われることもあります。
超音波検査
(エコー)
超音波の反響を利用して、腎盂内に腫瘍があるか、水腎症を起こしているかどうかなどを確認します。
CT検査
(CTウログラフィー)
がんの大きさや性状、周囲の臓器への広がりや転移の有無などを調べます。CTウログラフィーという手法を用いることで、病巣をより正確に把握することが可能になっています。
MRI検査 超音波やCT検査で腎盂・尿管がんが疑われた場合、MRI(特に拡散強調)はがんか否かの診断に有用です。造影剤のアレルギーなどでCT検査が行えない患者さんにも用いられます。
逆行性腎盂
尿管造影検査
尿道から膀胱を経て尿管内に細いカテーテルを挿入し、造影剤を注入してX線撮影を行い、腎盂や尿管の性状を観察します。尿管から尿を直接採取してがん細胞の有無を調べます。
尿管鏡検査 麻酔をかけたうえで、尿道から膀胱内を経由して内視鏡を尿管口に入れ、尿管、腎盂の様子を観察します。異常が疑われる部分の組織を採取することも可能です。
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国立がん研究センター がん情報サービス「腎盂・尿管がん」
国立がん研究センター東病院ホームページ「病気と治療についてー腎盂・尿管がん」
日本臨床腫瘍学会編:新臨床腫瘍学 改訂第6版, p475-476, 南江堂, 2021
監修: 東京医科歯科大学病院 病院長
東京医科歯科大学大学院 腎泌尿器外科学
教授 藤井 靖久 先生

(2024年7月作成)