1尿路上皮がんについて

尿路上皮がんには、どんな特徴がありますか?

中高年の男性に多く、喫煙と関わりが深いがんです。また尿路内のいろいろな場所に複数発生しやすい特徴があります。

尿路上皮がんは、男性のほうが女性より多い傾向があります。膀胱がんでは、男性の罹患率は女性の約4倍、腎盂・尿管がんでは2倍以上といわれています。いずれのがんも60歳以上から増えはじめ、高齢になるほど多くなります。
尿路上皮がんにかかる危険性(リスク)を高める原因として重要なのは喫煙です。また、特定の化学物質(芳香族アミンなど)を扱う職業の方では、発症リスクが高まることが知られています。
尿路上皮がんでは、尿路内の同じ臓器や器官にがんが複数できたり、尿路内のいろいろな場所に発生しやすい特徴があります。そのため、尿路内にがんが見つかったときは、他の場所にもがんがないかを、よく確認する必要があります。

尿路上皮がんの主な特徴

  • ●中高齢者の男性に多く、罹患率は女性の2~4倍

    男女比のグラフ
  • ●発生の危険因子として、喫煙、化学物質などがある

    タバコのイラスト
  • ●尿路内のいろいろな場所に複数発生しやすい

    尿路ないのイラスト

国立がん研究センター がん情報サービス「膀胱がん/腎盂・尿管がん」
日本泌尿器科学会編: 膀胱癌診療ガイドライン2019年版, p8-14, 医学図書出版, 2019
日本泌尿器科学会編:腎盂・尿管癌診療ガイドライン2014年版, p10-17, メディカルレビュー社, 2014

監修:
東京医科歯科大学大学院 腎泌尿器外科学 教授
藤井 靖久 先生