あなたと一緒に、がんと向き合う

14日常生活の注意点とアドバイス

日常生活を送るうえで注意することはありますか?

ストーマ(人工膀胱)を造設した人は、皮膚を清潔に保ち、ストーマ装具のケアの方法を身に着けましょう。

●ストーマ造設後の日常生活について

ストーマを造設した方は、手術後、尿の排出口が狭くなることがあります。尿が出てこないなどのトラブルが起きたときには、すぐに医師に相談してください。ストーマの周りがくぼむ、突出する、などの変化がないかを注意することも大切です。よく見られるトラブルは、ストーマ装具(集尿袋)を貼り付ける皮膚が赤くなることです。皮膚を清潔に保つため、入浴時に泡立てたせっけんで洗い、よく乾かしてから装具を貼ります。また、ストーマ装具をしっかり貼れないことが、尿漏れの原因になっていることがあるので、正しい装具の使い方を学びましょう。困ったことがあれば、病院のストーマ専門の看護師に相談するようにしましょう。

公益社団法人日本オストミー協会では、オストメイト(人工肛門・人工膀胱保有者)のためのホームページ(https://www.joa-net.org)を開設しています。日常生活のアドバイスや、オストメイトに対応しているトイレの検索機能もありますので、参考にされるとよいでしょう。

国立がん研究センター がん情報サービス「膀胱がん」
小島祥敬 監修:泌尿器がん 術前術後管理のすべて, p117-124, MCメディカ出版, 2021

治療後の回復や体調を管理するために、無理のない範囲で軽い運動をし、栄養バランスのとれた食事をとりましょう。

●日常生活のアドバイス

治療を終えたあとは、食事や運動で特に制限すべきことはありません。腎盂・尿管がんの手術で片側の腎臓を摘出した方でも、残ったもう片方の腎臓の機能に問題がなければ、これまでどおりの生活を続けていただけます。
また、膀胱の手術後にストーマを造設した方でも、基本的に食べてはいけない食品はなく、入浴も可能です。ただし、膀胱の再建手術で回腸導管造設術または自排尿型新膀胱造設術を受けた方では、腸管の手術を行っているため、術後の腸閉塞ちょうへいそくの予防が大切です。食物繊維を多くとり、便秘にならないように注意しましょう。
喫煙は、尿路上皮がんのリスク因子として知られています。これまで喫煙習慣のある人は、禁煙するようにしてください。

【身体障害者認定の手続きについて】

  • ・恒久的なストーマを造設した場合は、身体障害者手帳を取得できます。障害の程度によって1級または3級、4級に認定されます。
  • ・障害者手帳が交付されると、ストーマ装具の給付や公共交通機関の割引、税金の減免などの支援が受けられます。
  • ・手続きの方法や申請条件、サービスの詳しい内容などは、お住まいの地域の福祉事務所または市区町村の障害福祉課などでご確認ください。
【身体障害者認定の手続きについて】

2022年2月現在

国立がん研究センター がん情報サービス「膀胱がん/腎盂・尿管がん/がんとお金」
小島祥敬 監修:泌尿器がん 術前術後管理のすべて, p117, MCメディカ出版, 2021

監修:
東京医科歯科大学大学院 腎泌尿器外科学 教授
藤井 靖久 先生