悪性黒色腫(メラノーマ) トップ 1 悪性黒色腫とは 2 悪性黒色腫の患者数 3 悪性黒色腫の特徴 4 悪性黒色腫の検査と診断 5 悪性黒色腫の種類 6 がん細胞と遺伝子変異 7 悪性黒色腫の病期 8 悪性黒色腫の転移 9 悪性黒色腫の治療方針 10 悪性黒色腫の治療 11 治療法別の主な副作用 12 緩和療法について 13 治療後の経過観察について 14 セルフチェック 15 確認ポイント 7.悪性黒色腫の病期 悪性黒色腫 検査・診断 がんの病期は、がんの大きさ(T)、リンパ節への転移の状況(N)、他の臓器への転移(M)の3項目をもとに、大きくⅠ~Ⅳ期に分類されます(TNM分類)。悪性黒色腫では、Tは腫瘍組織の厚さと潰瘍の状態、Nはリンパ節や周囲の皮膚への転移の程度、Mは他の臓器への転移の有無によって判定されます。治療を始める前に判定されるこの病期を「臨床病期」といい、がんの進行や治療の方法を決めるうえで、重要な判断材料となります。 治療ガイド 病期には、手術で切除した腫瘍などの組織を病理診断で詳しく調べ、がんの進行の程度を判定する「病理学的病期」もあります。悪性黒色腫の病理学的病期では、Ⅲ期がA、B、C、D とさらに4段階に分類されているのが大きな特徴です。手術後の治療については、この「病理学的病期」をもとに、個々の患者さんの状態に応じた治療方針が立てられます。 表1 悪性黒色腫の臨床病期(ステージ)分類 ⅠA期 がんの厚さが0.8mm未満 潰瘍なし ⅠB期 がんの厚さが0.8mm未満がんの厚さが0.8mm以上1mm以下がんの厚さが1mmを超え2mm以下 潰瘍あり潰瘍なし・潰瘍あり潰瘍なし ⅡA期 がんの厚さが1mmを超え2mm以下がんの厚さが2mmを超え4mm以下 潰瘍あり潰瘍なし ⅡB期 がんの厚さが2mmを超え4mm以下がんの厚さが4mmを超えている 潰瘍あり潰瘍なし ⅡC期 がんの厚さが4mmを超えている 潰瘍あり Ⅲ期 リンパ節や周囲の皮膚・皮下への転移がある Ⅳ期 他の臓器に転移がある AJCC Cancer Staging Manual, 2017より作成 監修: 医療法人医誠会 医誠会国際総合病院 皮膚科 主任部長爲政 大幾 先生 (2024年1月作成) がん細胞と遺伝子変異 悪性黒色腫の転移 悪性黒色腫(メラノーマ) トップに戻る