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9.悪性黒色腫の治療方針

悪性黒色腫では、病期にもとづいて治療方針が立てられます。
他の臓器に転移がないⅠ〜Ⅲ期までの患者さんでは、手術が中心となります。また、手術後に転移や再発を防ぐための術後補助療法としてインターフェロン、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬による薬物療法が行われる場合があります。
他の臓器に転移があるⅣ期の方や手術ができない患者さんについては、薬物療法が中心となります。ただし、Ⅳ期であっても、がんの転移巣を手術で取り除くことができる場合は、手術と薬物療法(術後補助療法)を組み合わせた治療が選択されることもあります。

薬物療法では免疫チェックポイント阻害薬の登場や、新たに「分子標的薬」の種類が増えたことで、治療の選択肢がさらに広がりました。
薬物療法を始める際には、まずBRAF遺伝子検査を行い、お薬を組み合わせて治療を行うことが多くなります。
BRAF遺伝子変異がない場合は、免疫チェックポイント阻害薬による治療が主に選択されます。

がんの厚さと転移

悪性黒色腫の進行状況は、がんの横への広がりではなく厚さで確認されます。一般に、皮膚に大きく広がったがんでも、腫瘍組織が皮膚の表面内に薄く留まっている場合は、転移のリスクが低くなります。一方、広がりが小さい場合でもがんが厚い場合は、転移を起こしている可能性が高くなります。

病期ごとの主な治療法

悪性黒色腫(メラノーマ)の病気ごとの主な治療法チャート図。1から2期では手術(+術後補助療法)。3期では、手術+リンパ節郭清(+術後補助療法)。4期では、薬物療法(がん免疫療法・分子標的療法・化学療法)、脳転移がある場合は放射線療法。

※同じ病期でも、病気の進行具合や全身状態によって、治療が異なる場合がありますので、詳しくは主治医に確認してください。

日本皮膚科学会「皮膚悪性腫瘍ガイドライン(WEB版)診療アルゴリズム」
日本皮膚悪性腫瘍学会「悪性黒色腫(メラノーマ)薬物療法の手引 version 1.2019」
日本皮膚科学会/日本皮膚悪性腫瘍学会編:皮膚悪性腫瘍診療ガイドライン 第3版 メラノーマ診療ガイドライン2019
監修:
地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター 腫瘍皮膚科 主任部長
爲政 大幾 先生