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8.悪性黒色腫の転移

がん細胞がリンパの流れや血流にのって体内を移動し、流れ着いた先で増殖することを「転移」といいます。
転移には、リンパ管を介して転移する「リンパ行性転移」と、血管を通ってがんが転移する「血行性転移」があります。
悪性黒色腫は、比較的早い段階から腫瘍組織の近くにあるリンパ節(所属リンパ節)に転移する可能性が高いことが知られており、初診時におよそ20%の方にリンパ節転移がみられます1)
リンパ節への転移の有無を調べるためにセンチネルリンパ節生検を行うことで、顕微鏡を使用しないと見つけられないような早期の転移を確認することができます(「センチネルリンパ節生検とリンパ節郭清かくせいについて」参照)。
また、転移にはがん細胞が血液の流れにのって、腫瘍組織からはなれた臓器に移動し、そこで大きくなる遠隔転移があります。
悪性黒色腫では、脳、肺、肝臓、消化器や骨などへの転移がみられます。

転移しやすい臓器とその割合2)

転移しやすい臓器とその割合

主なリンパ節3)

主なリンパ節

原発部位と所属リンパ節

悪性黒色腫などの皮膚がんでは、上の図の点線で示した区画方法をもとに所属リンパ節が決められます。例えば、右側の下肢(足や太もも)に原発がんが生じた場合は、右側の鼠径部(足の付け根)と膝窩(ひざの後ろ)のリンパ節が所属リンパ節となります。

1)悪性黒色腫全国統計調査:2005~2013年度の集計結果. Skin Cancer. 29(2): 189-194, 2014
2)遠隔転移巣の手術. Nippon Rinsho. 71(Suppl 4): 322-324, 2013
3)日本皮膚悪性腫瘍学会編:皮膚悪性腫瘍取扱い規約 第2版,金原出版,2010
監修:
地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター 腫瘍皮膚科 主任部長
爲政 大幾 先生

悪性黒色腫(メラノーマ)の治療で小野薬品の薬を使用された方へ