1.悪性黒色腫とは

悪性黒色腫は、皮膚がんの一種です。
皮膚の色素(メラニン)をつくる細胞やほくろの細胞ががん化したもので、メラノーマとも呼ばれ、足の裏や手のひら、爪、顔、胸、腹、背中など様々な部位にできます。また、眼球、鼻や口の中、肛門部などの粘膜にできることもあります。悪性黒色腫の原因はまだ明らかになっていませんが、紫外線や皮膚への摩擦、圧迫といった外からの刺激が関係していると考えられています。

皮膚の構造

皮膚の構造の図。皮膚は、表皮と真皮に分かれます。表皮は、さらに角層、顆粒細胞層、有棘細胞層、基底細胞層の4つの層から成り、基底細胞層には、メラノサイト(色素細胞)と基底細胞(角化細胞)があります。
人体の構造と機能 第4版、p139, 医歯薬出版, 2015より改変
その他の皮膚がん基底細胞ががん化した「基底細胞がん」、有棘細胞ががん化した「有棘細胞がん」と呼ばれるものがあります。
無(乏)色素性黒色腫ごくまれに、がん細胞がメラニンを産生せず、色素沈着を伴わない悪性黒色腫があります。
監修:
医療法人医誠会 医誠会国際総合病院 皮膚科 主任部長
爲政 大幾 先生

(2024年1月作成)