6腎細胞がんの手術

腎細胞がんの手術について教えてください

手術は最も基本となる治療法です。手術方法や切除範囲は、がんの大きさや広がりなどをもとに決められます。

腎細胞がんでは、病期にかかわらずがんになった側の腎臓を手術で摘出するのが一般的で、遠隔転移がみられるⅣ期であっても手術の適用となります。
腎細胞がんの手術は、切除範囲によって大きく次の2つに分けられます。

  • 根治的腎摘除術こんちてきじんてきじょじゅつ」:がんのある腎臓ごと切除する方法です。
  • 腎部分切除術じんぶぶんせつじょじゅつ」:がんが4cm以下と小さい場合に考慮される手術法です。

がんが4cm以上でも、すでに片方の腎臓が失われていたり、がんではない側の腎臓の機能が低下している場合は、部分切除術が選択されます。

手術の方法は、おなかを切開する「開腹手術かいふくしゅじゅつ」と、おなかに開けた小さなあなから行う「腹腔鏡下手術ふくくうきょうかしゅじゅつ」があります。腹腔鏡下手術では、手術用のロボットを遠隔操作して行う「ロボット支援手術」もあります。さらに、がんが小さい場合は「経皮的凍結療法けいひてきとうけつりょうほう」や「ラジオ波焼灼術しょうしゃくじゅつ」などの治療法が検討されることがあります
どの方法を選択するかは、がんの大きさやがんのある位置、周囲の組織への広がりの程度、患者さんの状態などをもとに決められます。

※これらは体の外から特殊な針をがんに直接刺して、凍らせたり、熱でがん細胞を死滅させる局所的な治療法で、高齢の方や重い合併症がある方、手術を希望しない方などに選択されることがあります。
説明する医師と患者さんのイラスト
国立がん研究センターがん情報サービス「腎細胞がん」
日本泌尿器科学会編:腎癌診療ガイドライン2017年版,メディカルレビュー社, 2019年5月改訂版(2020年6月小改訂)

切除範囲

根治的腎摘除術
根治的腎摘除術
がんのある腎臓ごと切除する、腎細胞がんでは一般的な手術法です。副腎は、がんから離れていれば残すこともあります。
腎部分切除術
腎部分切除術
がんのある部分を周囲から切除します。がんが4cm以下の場合、腎臓が1つしかない場合、がんのない側の腎臓の機能が悪い場合などに行われます。

手術の方法

開腹手術
開腹手術
腹部、またはわき腹を切開して患部を切除する手術法です。
腹腔鏡下手術
腹腔鏡下手術
腹部などに小さな孔(ポート)をあけ、カメラや鉗子を通して患部を切除する手術法です。手術用ロボットを遠隔操作して行う「ロボット支援手術」もあります。
インフォームドコンセントのための図説シリーズ 腎がん 改訂版, p76-85. 医薬ジャーナル社, 2011 より作図
監修:
九州大学大学院 医学研究院
泌尿器科学分野 教授
江藤 正俊 先生

(2023年4月作成)