中高年の男性に多く、飲酒と喫煙との関わりが深いがんです。
一般的に、食道がんは、男性に多い傾向がみられます。年齢別でみると、50歳代から増加し、70歳代で最多となります。
食道がんのリスクを高める要因は、日常の生活習慣の中に潜んでいます。
とくに、日本人で多い扁平上皮がん(食道がんにはどんな種類がありますか?参照)と言うタイプの食道がんは、飲酒と喫煙と強い関連があると言われています。
そのほかに運動不足や、熱いものや辛いものをよく食べる、野菜や果物をあまり食べない―といった食習慣なども、食道がんの発生に影響していると考えられています。
多発がん・重複がんが多い
- 食道のあちこちにがんが発生することを「多発がん」と言います。
- ほかの臓器にもがんが発生することを「重複がん」と言います。重複がんは転移とは異なり、それぞれに独立してがんが発生した状態のことです。
- 「重複がん」は、とくに呼吸器や胃など、飲酒と喫煙の影響を受けやすい臓器にみられます。主なものは、胃がん、咽頭・喉頭がん、大腸がん、肺がんなどです。
国立がん研究センター がん情報サービス「食道がん」
野村基雄. 日本臨牀 2018; 76(増刊号8):45-48
- 監修:
- 大阪大学医学部医学系研究科 外科学講座消化器外科学 教授
土岐 祐一郎 先生