6手術による外科切除について

手術方法には、どのようなものがありますか?

「開腹手術」と「腹腔鏡下ふっくうきょうか手術」があります。

大腸がんの手術方法は、腹部を開いて手術を行う「開腹手術」と、お腹に数ヵ所小さな穴をあけ、専用のカメラと手術器具を入れて手術を行う「腹腔鏡下手術」に分けられます。手術方法は異なりますが、お腹の中で行われることはどちらも同じです。
腹腔鏡下手術では、お腹の傷が小さいことや、痛みが少なく術後の回復が早いといった利点があります。ただし、手術時間が長くなることや、開腹手術とは異なる技術が必要となるため、医師とよく相談することが大切です。また、がんができた位置や大きさ、以前に受けた手術、患者さんの体格(肥満)などによっては、腹腔鏡下手術が行えない場合もあります。

大腸癌研究会編, 患者さんのための大腸癌治療ガイドライン2022年版, p31-32, 金原出版, 2022
もっと知ってほしい大腸がんのこと 2022年版, p12-14, NPO法人キャンサーネットジャパン, 2022

ロボット支援下手術について

最近では、内視鏡と関節のついたロボットアームを挿入して腹腔鏡下手術を行う「ロボット支援下手術」も一部の施設で行われています。
ロボット支援下手術は、2018年4月に直腸がん、2022年4月には結腸がんに対して保険適用となりました。

手術の方法

開腹手術
開腹手術
腹部を開いて、感触を確かめたり、目で確認しながら腸管やリンパ節を切除します。
腹腔鏡下手術
腹腔鏡下手術
腹部に入れたカメラの映像を見ながら、鉗子かんしを用いて腸管やリンパ節を切除します。
大腸癌研究会編, 患者さんのための大腸癌治療ガイドライン 2022年版, p32, 金原出版, 2022 より作図

(2023年4月作成)