小野薬品の薬をご使用の方向け情報

7.ビラフトビ・セツキシマブ・FOLFOX併用療法によくみられる副作用

ビラフトビ・セツキシマブ・FOLFOX併用療法において、よくみられる副作用をご紹介します。このような副作用が発現した場合は、適切に対応することで症状を軽減することができますので、医師、薬剤師、看護師にご相談ください。

[よくみられる副作用]

  • 吐き気・嘔吐
  • 皮膚の症状
  • 下痢
  • 疲労、無力症
  • 末梢神経障害(手足のしびれや痛みなど)
  • 脱毛症
  • 関節痛

[よくみられる副作用の発現頻度]

ビラフトビ・セツキシマブ・FOLFOX併用療法において臨床試験で20%以上に認められた主な副作用です。

副作用 発現頻度
悪心 50%
貧血 34%
嘔吐 33%
食欲減退 32%
下痢 28%
発疹 28%
末梢性ニューロパチー 27%
末梢性感覚ニューロパチー 27%
疲労 24%
無力症 24%
脱毛症 23%
関節痛 20%

臨床検査値異常のみは除く

小野薬品工業 :国際共同第Ⅲ相(ONO-7702-03/C4221015)試験成績(社内資料)承認時評価資料より作成

吐き気・嘔吐

お薬の投与後24時間以内に発現する「急性悪心(吐き気)・嘔吐」と、24時間経ってから発現する「遅延性悪心・嘔吐」があります。

下痢

お薬の投与後24時間以内に発現する「急性の下痢」と、24時間経ってから発現する「遅延性の下痢」があらわれることがあります。

皮膚の症状

にきびのような発疹、皮膚の乾燥・炎症など

にきびのような発疹、皮膚の乾燥・炎症など皮膚の症状があらわれることがあります。よくあらわれる場所は、顔面、背中、胸、お腹まわり、爪など様々です

[よくみられる症状と発現時期]

グラフ
  • 投与後~3週目頃・にきびのような発疹

    投与後~3週目頃

    • にきびのような発疹
  • 3週目頃~・皮膚の乾燥

    3週目頃~

    • 皮膚の乾燥
  • 6週目頃~・爪のまわりの炎症

    6週目頃~

    • 爪のまわりの炎症
山本有紀ほか:EGFR阻害薬に起因する皮膚障害の治療手引き –
皮膚科・腫瘍内科有志コンセンサス会議からの提案 -, 臨床医薬, 32(12), 941-949, (2016)

末梢神経障害

手足の感覚、痛み、温度などを感じにくい状態や通常とは異なる感覚があったり、手足に力が入らない、動きにくいといった症状があらわれることがあります。

  • 手足がビリビリ、ジンジンする
  • 感覚が強くなる
  • 感覚が鈍くなる
  • 文字がうまく書けない
  • 上手く歩けなくなった
手がしびれる女性のイラスト

疲労・無力症

疲れがとれなかったり、やる気がでないといった症状があらわれることがあります。

  • 休息しても疲れがとれない
  • 体がだるい
  • やる気がでない
  • 集中力がない
  • 仕事やお風呂、買い物をすると疲れる
疲労・無力症

関節痛

腰や腕、太もも、背中や肩の筋肉に痛みを感じたり、ひざ・ひじの関節などに痛みを感じたりすることがあります。

脱毛症

お薬の影響で毛根の細胞がダメージを受け、髪の毛や眉毛などがぬけることがあります。

このような症状や変化に気づいたら、すぐに医師、薬剤師、看護師に知らせてください。

監修:
国立がん研究センター東病院 副院長
吉野 孝之 先生