小野薬品の薬をご使用の方向け情報

7.ビラフトビ・セツキシマブ(2剤併用療法)によくみられる副作用

ビラフトビ・セツキシマブ(2剤併用療法)において、よくみられる副作用をご紹介します。このような副作用が発現した場合は、適切に対応することで症状を軽減することができますので、医師、薬剤師、看護師にご相談ください。

[よくみられる副作用]

  • 皮膚の症状(にきびのような発疹、皮膚の乾燥・炎症など)
  • 疲労、無力症
  • 眼障害
  • 吐き気・嘔吐
  • 関節痛

[よくみられる副作用の発現頻度]

ビラフトビ・セツキシマブ(2剤併用療法)において、臨床試験で10%以上に認められた副作用です。

副作用 発現頻度
ざ瘡様皮膚炎 28%
疲労 23%
悪心 20%
下痢 19%
食欲減退 13%
メラノサイト性母斑 13%
嘔吐 13%
関節痛 12%
発疹 12%
頭痛 11%
無力症 10%

メラノサイトとよばれる皮膚細胞に発現するシミやほくろ。色は、褐色または黒色、ときに正常な皮膚の色の場合があります。

小野薬品工業 : 国際共同第Ⅲ相(ARRAY-818-302)試験成績(社内資料)承認時評価資料より作成

皮膚の症状

にきびのような発疹、皮膚の乾燥・炎症など

にきびのような発疹、皮膚の乾燥・炎症など皮膚の症状があらわれることがあります。
よくあらわれる場所は、顔面、背中、胸、お腹まわり、爪など様々です。

[よくみられる症状と発現時期]

よくみられる症状と発現時期
  • 投与後~3週目頃・にきびのような発疹

    投与後~3週目頃

    • にきびのような発疹
  • 3週目頃~・皮膚の乾燥

    3週目頃~

    • 皮膚の乾燥
  • 6週目頃~・爪のまわりの炎症

    6週目頃~

    • 爪のまわりの炎症
山本有紀ほか:EGFR阻害薬に起因する皮膚障害の治療手引き –
皮膚科・腫瘍内科有志コンセンサス会議からの提案 -, 臨床医薬, 32(12), 941-949, (2016)

疲労・無力症

疲れがとれなかったり、やる気がでないといった症状があらわれることがあります。

  • 休息しても疲れがとれない
  • 体がだるい
  • やる気がでない
  • 集中力がない
  • 仕事やお風呂、買い物をすると疲れる
疲労・無力症

吐き気・嘔吐

吐き気や嘔吐は、お薬の投与後24時間以内に発現する「急性悪心(吐き気)・嘔吐」と、24時間経ってから発現する「遅延性悪心・嘔吐」があります。

下痢

お薬の投与後24時間以内に発現する「急性の下痢」と、24時間経ってから発現する「遅延性の下痢」があらわれることがあります。

関節痛

腰や腕、太もも、背中や肩の筋肉に痛みを感じたり、ひざ・ひじの関節などに痛みを感じたりすることがあります。

このような症状や変化に気づいたら、すぐに医師、薬剤師、看護師に知らせてください。

監修:
国立がん研究センター東病院 消化管内科長
吉野 孝之 先生