中皮腫の多くは“びまん性”に進展する性質があり、進行するにしたがって、膜全体に広がっていくのが特徴です。
中皮腫には、1ヵ所にかたまって大きくなる「限局性」と、がんが発症した膜全体に広がる「びまん性」のタイプがあります。多くは「びまん性」で、発症部位となる膜の表面に沿って広がっていく性質があります。また、腹膜中皮腫では、進行していても、離れた臓器にがんが転移することは少ないことが海外の報告で示されています。
がん細胞の組織型の種類としては、「上皮様」「肉腫様」「二相性」に分けられます。これらのうち、頻度が高く病気の経過(予後)が良いのが「上皮様」で、全体の約60%を占めています。組織型は、診断時の病理組織検査で確認します。
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監修:
- 兵庫医科大学医学部 呼吸器・血液内科学 主任教授/胸部腫瘍学 教授
兵庫医科大学病院 副院長 呼吸器内科 診療部長 がんセンター長
木島 貴志 先生