がん患者さんの発熱では、腫瘍熱と感染症によるものとの見極めが重要になります。感染症による発熱では、寒気やふるえ、呼吸が速く浅くなる、痰が出る、意識状態が変化するなどの症状が発現しやすく、一般に腫瘍熱より症状が重いとされます。腫瘍熱では、発熱期の間に平熱に下がる時期があり、再び発熱を繰り返すといった間欠熱という症状を示します。また、朝や夕方など毎日ほぼ同じ時刻に発熱することが多く、感染症による発熱と違い、寒気・ふるえ、脈が速くなりドキドキするといった症状を伴わないとされます。普段とは違う発熱が生じたときは、すぐに主治医の診察を受けてください。