6胃がんの手術

手術の様式と再建術

消化管再建術

胃を切除する手術では、食物が腸へ通るようにする手術が同時に行われます(再建術)。消化液による炎症や、腸の内容物の逆流などの障害をできるだけ防ぐため、それぞれの患者さんに適した再建方法が検討されます。たとえば「胃全摘術」後には、腸をYの字型につなぎ胆汁たんじゅう膵液すいえきの食道への逆流を防ぐ「ルーワイ法」という再建術などが検討されます。また胃の下部を切除する「幽門側胃切除術」では、残った胃と十二指腸をつなぐ「ビルロートⅠ法」や、残った胃と空腸をつなぐ「ルーワイ法」などの再建術が検討されます。

胃全摘術
胃全摘術
幽門側胃切除術
幽門側胃切除術
消化器疾患ビジュアルブック第2版, p95-96, 学研メディカル秀潤社, 2014
インフォームドコンセントのための図説シリーズ 胃がん 改訂3版, p84-89, 医薬ジャーナル社, 2018
日本胃癌学会編:患者さんのための胃がん治療ガイドライン2023年版, p28-30, 金原出版, 2023
監修:
静岡県立静岡がんセンター 副院長
寺島 雅典 先生

(2023年8月作成)