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小野薬品の薬をご使用の方向け情報

胃がんの治療でオプジーボと化学療法による併用療法を受けた方へ

進行・再発胃がんに対する治療法

胃がんの治療は、多くの場合、手術が主体となります。しかし、病気が進行してがんがほかの部位に転移している場合や、手術が難しい場合、再発した場合などは、お薬を使った全身的な治療である「薬物療法」が考慮されます。
薬物療法については、〝がんと免疫〟に関する研究が進み、これまでとは異なる作用を持つ「がん免疫療法」が開発され、治療の選択肢がさらに広がりました。がん免疫療法の薬は、そのメカニズムから「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれています。

オプジーボと化学療法による併用療法の対象となる方(胃がん)についてはこちらをご参照ください。

がん免疫療法

国立がん研究センター がん情報サービス「胃がん/免疫療法」
日本胃癌学会:胃癌治療ガイドライン医師用 2021年7月改訂 第6版, 金原出版, 2021
オプジーボ添付文書 2021年11月改訂(第10版)

「がん免疫療法」「免疫チェックポイント阻害薬」について詳細をみる

がん免疫とは

治療の対象となる方(化学療法との併用)

◆オプジーボと化学療法による併用療法は、胃がんの患者さんのうち、手術による治療が難しい方、または再発をきたした患者さんが対象となります。

オプジーボによる治療を受けることができない患者さん

オプジーボに含まれている成分に対して、以前、アレルギー反応(気管支けいれん、全身性の皮膚症状、低血圧など)を起こしたことがある方は、さらに重いアレルギー反応が出る可能性があるため、オプジーボによる治療は受けられません。

オプジーボによる治療を慎重に検討する必要がある患者さん

次のような方は、オプジーボによる治療を受けられないことがあります。

  • ◎自己免疫疾患にかかったことがある方
  • ◎間質性肺疾患**にかかったことがある方
  • ◎臓器移植(造血幹細胞移植を含む)を受けたことがある方
  • ◎結核にかかったことがある(発症する恐れがある)方
*:自己免疫疾患
免疫機能が正常に機能しなくなり、体が自分の組織を攻撃してしまう病気で、甲状腺機能異常症や関節リウマチ、1型糖尿病などが自己免疫疾患に含まれます。
**:特に注意すべき副作用をご参照ください。

オプジーボとは

◆ブレーキを外してT細胞の免疫力を回復させ、がん細胞への攻撃を助ける治療薬です。

オプジーボは、T細胞の PD-1 と結合して免疫の働きにブレーキがかからないようにする「免疫チェックポイント阻害薬」です。
オプジーボが血液に入ると、T細胞の PD-1 と結びつくことでがん細胞との結合が阻害され、かけられたブレーキが解除されます。
こうしたオプジーボの作用によって、T細胞は、妨害を受けることなく、がん細胞を攻撃できるようになるのです。

オプジーボについて詳細をみる

小野薬品の薬を使用された方へ
オプジーボ

化学療法とは

◆がん細胞を直接攻撃する従来型の抗がん剤(細胞障害性抗がん剤)を用いた治療法です。

がん細胞は、細胞分裂を繰り返して異常に増殖します。化学療法で使われる抗がん剤は、主にがん細胞の増殖過程に作用して、がん細胞の増殖を阻止する働きがあります。

オプジーボと化学療法の併用療法について詳細をみる

小野薬品の薬を使用された方へ
オプジーボ・化学療法併用療法

オプジーボと併用するお薬の種類

◆オプジーボと組み合わせる化学療法は3種類あります。

3つの化学療法は、それぞれ使われるお薬(抗がん剤)の組み合わせが異なっており、「SOXソックス療法」「CapeOXカペオックス療法」「FOLFOXフォルフォックス療法」というように、お薬の英語名にちなんだ名前がつけられています。
それぞれお薬の種類やスケジュールが異なりますので、ご自分が受ける治療法について、主治医によく確認しておきましょう。

オプジーボと化学療法による併用療法の種類
S-1はテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウムの略語です。
※※ XELOXゼロックス療法と呼ばれることもあります。

オプジーボ添付文書 2021年11月改訂(第10版)
オプジーボ適正使用ガイド(2021年10月作成版)

治療のスケジュールと進め方

①オプジーボ+SOXソックス療法

オプジーボと2種類の抗がん剤(オキサリプラチン+S-1)を組み合わせた治療法です。3週間(21日間)を1サイクルとして治療を続けます。

オプジーボ+SOX療法・治療スケジュール

※S-1はテガフール・ギメラシル・オテラシルカリウムの略語です。

オプジーボ添付文書 2021年11月改訂(第10版)
オプジーボ適正使用ガイド(2021年10月作成版)

②オプジーボ+CapeOXカペオックス療法

オプジーボと2種類の抗がん剤(オキサリプラチン+カペシタビン)を組み合わせた治療法です。3週間(21日間)を1サイクルとして治療を続けます。

XELOXゼロックス療法と呼ばれることもあります。

オプジーボ+CapeOX療法・治療スケジュール

オプジーボ添付文書 2021年11月改訂(第10版)
オプジーボ適正使用ガイド(2021年10月作成版)

③オプジーボ+FOLFOXフォルフォックス療法療法

オプジーボと3種類の抗がん剤(オキサリプラチン+レボホリナート+フルオロウラシル/点滴·静注)を組み合わせた治療法です。
2週間(14日間)を1サイクルとして治療を続けます。

オプジーボ+FOLFOX療法・治療スケジュール

オプジーボ添付文書 2021年11月改訂(第10版)
オプジーボ適正使用ガイド(2021年10月作成版)

併用療法で起こる可能性がある副作用

オプジーボと化学療法との併用療法では、以下のような副作用が起こる可能性があります。

化学療法との併用療法では、オプジーボのみの治療(単剤)とは異なる副作用が現れる可能性があります。症状によっては、日常生活での対応が必要になったり、症状を抑えるためのお薬が使われることもありますので、体に異常を感じたら、早めに医師、看護師、薬剤師に伝えてください。

オプジーボ+SOXソックス療法(発現頻度20%以上

  • 手や足の感覚がにぶくなる、しびれや痛みを感じる
  • 食欲減退
  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢
  • 疲労、倦怠感
  • 口内炎
  • 貧血
  • 血液検査値の異常(好中球数減少・血小板数減少・白血球数減少)

(その他、「皮膚が黒ずむ」「涙が出る」などの症状がみられることがあります)

オプジーボ+CapeOXカペオックス療法(発現頻度20%以上**

  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢
  • 手や足がしびれる、痛みを感じる
  • 手や足の皮膚が赤くなる、カサカサする、水ぶくれができる
  • 食欲減退
  • 貧血
  • 血液検査値の異常(血小板数減少)

(その他、「手足の感覚がにぶくなる」などの症状がみられることがあります)

オプジーボ+FOLFOXフォルフォックス療法(発現頻度20%以上**

  • 吐き気・嘔吐
  • 下痢
  • 手や足の感覚がにぶくなる、しびれや痛みを感じる
  • 疲労
  • 貧血
  • 好中球減少症・血小板減少症
  • 血液検査値の異常(好中球数減少)

*小野薬品工業:国際共同第Ⅲ相(ATTRACTION-4/ONO-4538-37)試験成績(社内資料)承認時評価資料
**小野薬品工業:国際共同第Ⅲ相(CheckMate 649/ONO-4538-44)試験成績(社内資料)承認時評価資料

注意が必要なその他の副作用、ご注意

オプジーボ・化学療法併用療法による治療は、副作用が現れることがあるので注意が必要です。下記リンクからご確認ください。

オプジーボ・化学療法併用治療 治療日記

オプジーボ・化学療法併用療法による治療中、特に気をつけていただきたい症状をチェック項目としてまとめています。

監修:
名古屋大学大学院医学系研究科 消化器外科学
教授 小寺 泰弘 先生