13胃の役割と手術の影響

体重減少を防ぐ重要性

がん患者さんの体重が減る要因は大きく2つに分けられます。胃がんの手術後のように、食事があまり食べられずにやせる場合がある一方、がん自体が要因となり、栄養不良により衰弱した状態(がん悪液質)になる場合があります。

体重減少は手術後の合併症などに影響を及ぼすことが知られています。また、食事がとれず、栄養障害となり体調が悪化すると抗がん剤治療を続ける上でも影響があります。体重減少を防ぐために食事・栄養を適切にとるとともに、運動することが重要です。

体重減少 影響 合併症 体調(全身状態) 抗がん剤治療をつづけること
毎日おいしく食べる! 胃を切った人のための食事, p3, ナツメ社, 2013
もっと知ってほしい がんと栄養のこと, p7, キャンサーネットジャパン, 2013

がん悪液質とは?

がん悪液質は、がん細胞から分泌される物質が筋肉の減少や脂肪の分解を促したり、代謝異常を起こすことで、食欲低下と体重減少を引き起こす合併症です。
胃がんではがん悪液質になりやすいことが知られています。
がん悪液質に対しては、栄養療法や運動療法、お薬などを組み合わせた治療を行います。

がん悪液質の主な症状

イラスト\
体重減少
筋肉量の減少・筋力の低下
(サルコペニア)
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食欲不振
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疲労・だるさ
もっと知ってほしい がん悪液質の予防と改善のこと, p4-10, キャンサーネットジャパン, 2021
監修:
大阪警察病院 がん診療センター長
消化器外科部長 西川 和宏 先生

(2024年7月作成)