がん細胞は、T細胞の働きにブレーキをかけて、その攻撃から逃れています。
がん細胞を攻撃するT細胞の表面には、情報を伝えるアンテナが出ています。このアンテナに、がん細胞や抗原提示細胞が結びつくと、「攻撃を止めろ!」という抑制信号がT細胞に伝えられ、免疫の働きにブレーキがかかります。こうした仕組みを「免疫チェックポイント機構」といいます。
最近の研究から、がん細胞は、こうした仕組みを利用して、T細胞の攻撃から逃れていることがわかってきました。
やさしく学べるがん免疫療法のしくみ, p26-29,60-61, 羊土社, 2016